トイレの水がいつもよりゆっくりと流れる、あるいは一度に流しきれずに少しずつ減っていく場合、それは明らかな詰まりのサインです。完全に水が溢れるわけではないため、つい放置してしまいがちですが、この「少しずつ流れる」状態は、水が完全に流れなくなる前触れであり、早急な対処が必要です。その原因は多岐にわたりますが、多くは日常的な使用による蓄積が関わっています。 最も一般的な原因として、トイレットペーパーや排泄物の蓄積が挙げられます。特に、一度に大量のトイレットペーパーを流したり、節水のために流す水の量が少なすぎたりすると、これらが排水管の途中で留まり、水の流れを阻害します。すぐに完全に詰まらなくとも、少しずつ流れが悪くなる症状として現れます。 次に考えられるのが、異物の混入です。スマホや子どものおもちゃ、生理用品、お掃除シート、ティッシュペーパーなど、トイレットペーパー以外のものを流してしまった場合、これらが排水管のカーブや狭い場所で引っかかり、水の抵抗となります。これらの異物は水に溶けないため、時間が経っても流れ去ることなく、少しずつ流れを悪化させ続けます。 また、排水管自体の問題も無視できません。長年の使用により排水管の内側に尿石や水垢がこびりつき、管の内径が狭くなっている可能性もあります。特に築年数の古い建物では、こうした経年劣化による詰まりが発生しやすくなります。この場合、自分での解決は難しく、専門業者による高圧洗浄や配管の交換が必要となることもあります。 これらの原因のいずれにしても、「トイレ つまり 少しずつ流れる」という状態は、排水経路が完全に閉塞する寸前の状態です。放置すれば、最終的に水が全く流れなくなり、最悪の場合は便器から水が溢れ出す事態にもなりかねません。早めに原因を特定し、適切な対処をすることが重要です。