一戸建てで漏水の疑いがある場合、目に見えない場所で水が漏れていることが多いため、専門業者による漏水調査が不可欠です。漏水を放置すると建物の構造に深刻なダメージを与え、高額な修繕費用につながる可能性があるため、早期の調査が重要となります。漏水調査にかかる費用は、調査方法や漏水の状況によって大きく異なります。 まず、基本的な調査費用として、現場への出張費や簡易的な目視調査、聞き取り調査などが含まれます。これは数千円から1万円程度が一般的です。しかし、漏水箇所が特定できない場合や、より詳細な調査が必要な場合は、特殊な機材を用いた調査が追加されます。 例えば、配管内部を調べるために「内視鏡調査」が行われることがあります。配管に小型カメラを挿入し、ひび割れや破損箇所を確認します。この費用は数万円程度が相場です。また、漏水音が微かで場所の特定が難しい場合には、「音聴棒」や「超音波探知機」などを用いて漏水音を感知する「音聴調査」が行われます。これも数万円程度の費用がかかります。 さらに、水に特殊なガスを混ぜて配管に流し、漏れている箇所から出てくるガスを検知する「ガス漏れ探知調査」や、サーモグラフィーカメラで建物の表面温度の変化から漏水による温度差を検出する「サーモグラフィー調査」など、より高度な技術を用いた調査もあります。これらの特殊な調査は、それぞれ数万円から十数万円程度かかる場合があります。 漏水調査の費用は、これらの調査方法の組み合わせや、調査にかかる時間、業者の料金設定によって変動します。また、漏水箇所が複数ある場合や、調査のために壁や床の一部を解体する必要がある場合は、追加費用が発生することもあります。正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取り、詳細な調査内容と費用内訳を確認することが重要です。